ベクトルの動きがわかる! 点の存在範囲
はじめに
今回はアルバイト時代に説明に苦労した以下の問題を考える。
「s+t≤1、s≧0、t≧0のとき での の存在範囲を求めよ」
まず,s+t=1に固定したとき,点Pが線分ABの内分点であることを説明する。そのあとs+t≤1のとき,点Pの存在範囲が三角形ABCであることを確認する。(この記事は理解の補助になればと思って書いており,完全理解を与えるものではない。)
関連ワード
ベクトル,点の存在範囲,内分,s+t=1,s+t≤1
(1)s+t=1の場合
点PはABの内分点
まず内分点のベクトルの定義を書くと,
「ABをt:sに内分する点のベクトルは」
となる。
ここでs+t=1ならがABを内分する点のベクトルであることがわかる。これは上に書いたと一致するので点Pが内分点であることがわかる。
点Pの存在範囲の可視化
点PがABの内分点であることが分かったので,次はtの変化による点Pの変化をみる。tがが0〜1まで動いたときの点Pの動きは以下のようになる。
点PはABの内分点なので,tの動きにともなって線分AB上を動いていることがわかる。よってs+t=1のとき,点Pの存在範囲は線分ABとなる。
(2)s+t≤1の場合
ここではs+t≤1の場合を予想する程度にとどめる(詳しい話は知り合いの数学好きに質問してください)。
s+t=0.5のとき点Pの存在範囲はどこになるのか以下の図で確かめて欲しい。つまりs+t=0.5にして,tを0〜1まで変化さしたときの点Pの残像をみて欲しい。
s+tの他の場合もためせばわかるように点Pは線分OAとOBの間に存在する。よって,点Pの存在範囲は三角形OABであることがわかる。
まとめ
点Pの存在範囲は三角形OABであることがわかった。そのとき,内分点のベクトルを理解しておく必要があることもわかった。ベクトルや軌跡は動的グラフの効果が発揮できそうだと感じた。参考になったのならシャアしてね♪
おまけ
問題によってはs+t≤1以外のときもある。このときの可視化も作ったので遊んでみて欲しい。